どんな仕事をしているのですか?

これからの数年で一番難しい問題はこのフィットネスビジネスに対するあなたの期待、競争相手との関係においてこの仕事に集中し、いい位置につけるようにすることです。この競争の激しい分野では自分の事業の範囲を絞り、そこに集中することで市場において優位な位置に立てるでしょう。成功するオーナーは自分が何を売っている(どんな仕事をしている)のかを理解しています。それは『フィットネス体験』です。

フィットネス体験とは消費者は自分たちが選んだジムからもっと何かを欲しいし要求したいのです。器具が欲しいし、その使用法を知りたいのです。彼らは照明のよく効いた清潔な場所で期待よりも少々年齢のいったスタッフに囲まれて運動がしたいのです。食事についてのアドバイスが欲しければ、それを聞けることを期待します。トレーニングのアシストが必要なら、そこで得られることを期待します。これらのことには追加料金を払うかもしれませんが、とにかくクラブではそれらのサービスを利用できることを期待しています。設備は体験の一部にしか過ぎません。そして大きくて、個性をなくし、焦点の欠けた施設は不利です。それは普通の会員は最大ということを最良とか最も会員に沿ったサービスとは結び付けないからです。会員が感じるフィットネス体験への鍵はこういう事柄が提供される雰囲気なのです。まずいのはクラブのサイズではなく、焦点の欠如や会員の質の捕らえ方がうまくいかない理由だということを覚えておいて下さい。

どうすれば焦点の絞れた事業(仕事)ができるのか。それにはカテゴリーという言葉を理解する必要があります。私たちにとってのカテゴリーはフィットネスビジネスの幅広いカテゴリーの中から自分のカテゴリーを作るために具体的な場所を選ぶことです。あなたのゴールはそのカテゴリー内で自分の具体的な立ち位置を選び、発展させ、所有することです。

覚えておいて下さい、フィットネス業界では全ての人に全てを提供するのは無理です。実際、市場の全ての人に共感してもらうのは不可能です。価格ひとつとっても、全ての消費者の目を引く価格はありません。高すぎると、安い価格を求めている人を見限ることになります。安すぎると、品質をどう捉えるかということはもうそこにはありません。

注意する最後の点は、フィットネスビジネスで私たちがしているようにサービスを売るのは、究極的に人間関係を売っているということです。事業の焦点を絞ることで、最終的にあなたの会社を選ぶお客様とより強固で長期的な人間関係を築くことができます。具体的な顧客を目標にした事業計画を立てることで、より良いサービスができ、ニーズに対しよりよい準備ができ、そしてよりよい関係が築けるのです。なぜなら顧客個々のニーズを専門としているからです。

会社として、個人としてもう一度問いかけてみる価値はありそうです。今月の表題『What kind of business are you running anyway?』を・・・

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『コナミ、カリスマ経営のほころび』について・・・

8月3日の日本経済新聞電子版に表題の記事が掲載されていました。

当初、フェイスブック等でもかなりこの記事についての論評がかまびすしかったので興味をもたれた方もおられたと思います。その多くはゲーム業界の関係者及びゲームユーザーだと思いますが、ご存知のように2001年コナミは小生の出身元であるピープルを買収しコナミスポーツとして新たな事業展開を始めました。従ってフィットネスビジネスへの影響も多分にあると確信しています。

この記事を書かれた新田祐司氏の取材力には驚かされますが、実態はまだまだこんなものではなかったと当事者であった小生は感じる次第です。その内容については現在2002年7月8日から書き溜めて、やがて出版する予定の本に詳細を載せるつもりなのでここではあえて触れません。因みに2002年7月8日というのは電撃的に小生がコナミスポーツライフの代表取締役社長を解任された日です(夜10時頃の社内メールにて・・・)。

この記事の伝えたいことはコナミのというよりカリスマ経営者・上月景正氏の事業観であり、ヒト(従業員)への考え方でしょう。曰く、パソコン端末はインターネット接続を遮断され、外部との連絡が必須な場合だけアルファベットと5桁の数字をランダムに組み合わせた数ヶ月限定のアドレスが配布され、社員の入退場記録をタイムカードで管理、規定時間を超えた外出をすると違反者の名前を社内に公表し、オフィスや廊下のカメラで社員の勤務状況を監視する。「使えない」と判断した社員は遊技機工場で機械の解体やら組立作業に回し、コナミスポーツの清掃作業を担当させたり・・・2014年春には他社に再就職したコナミOBのフェイスブックに「いいね」ボタンを押した複数の現役社員を一斉に異動させた「フェイスブック事件」等の行き過ぎた管理体制に疑問を持つ社員!ゲームタイトルと“人材”という二つの資産を手放し、ユーザーから見放されつつあるのではというものでした。

MAKING MONEY inTHE FITNESS BUSINESSの4月に掲載させて頂いたこれからのフィットネスビジネスの重要なポイント・・・『最良のスタッフを持つクラブが勝利します』という考え方からするとコナミはコナミスポーツを経営する資格があるとは思えません!

これはビジネスだ。赤ん坊ではない・・・

今月は小生にとって大変悲しい7月になってしまいました。

ビジネスの世界で一番の友と一番のサポーターを失ったからです。

一人は旧マイカル時代、マイカル創業者の一人西端行雄氏のご子息であり、販売企画部で苦楽を共にした西端徳次さん。

もう一人はコナミスポーツライフの社長をファイアーされた後の独立時に惜しみない支援を頂戴し今もこの業界で禄を食める機会を設けて頂いた『成田ゆめ牧場』のオーナーであり『ウエルネスクラブウエブ八千代』オーナーの秋葉博行さんです。

お二人とも小生の一歳年下ですが公私共に忌憚無く話のできる数少ない人たちでした。
お二人のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

友情は変らないという思いですが・・・ビジネスは変わらないといけないという話です。

友達の生まれたての赤ちゃんを一目見せられて、こう思ったことはありませんか。

「今まで見た中でも一番不細工かもしれない」。

不細工で、骨ばってて、本当に奇妙な宇宙人みたいな耳をしているのに両親はなんて可愛いんだといっています。

あなたは彼らと同じ子供を見ていることが信じられません。

片や不快なものを見ていて、他方では大切な生まれたての赤ちゃんを見ています。

フィットネスビジネスはまさにこれと同じです。

運動設備は消耗し、エアロビクスのようなプログラムはそれなりに展開し、そして一握りのメンバーにだけが行っているラケットボールのような流行ものは歴史へと廃れていきます。フィットネスそしてどんなビジネスにおいても、永遠に続くものはありません。
フィットネス事業においてはプログラムやジムに愛着は持ちやすいものです。

問題は運動設備は老朽化し、取り替える必要が出てきます。プログラムは市場で人気が頂点に達し、その後消費者が次の流行に向かうと低下していきます。

愛着心が事業を正しく評価したり、正しい決断をすることを難しくします。

例えば長い付き合いの顧客を訪ねたときのことですが、運動設備は老朽化してきており、塗装ははげ、設備は古かったりし、デザインも市場の要請には合っていませんでした。プログラムも陳腐化していました。オーナーにジムが古臭く見えるというと、みんな取り乱していました。
「古臭くないよ。いつもこのジムはほめてもらうんだ」
「入ってくる人はみんなここが気に入っているよ。彼らはここが地域で一番きれいというし」
まるで赤ちゃんを見ながら真実を言うようです。
「これは言いづらいんだけど、お前の子本当に不細工だな」

彼らはいいことしか聞こえず、建物や塗装に愛着を抱きました。
現実を精査して6ヶ月ほどしてやっとモデルチェンジを了解しました。安くはありませんでした。古びた時代遅れの運動器具を取替え、新たな色と塗装で新鮮な外観を作りました。売上は伸びましたが、もっと重要なことはその後の2年間更新会員が増え、経営が安定したことです。オーナーが再投資しなかったとしてもクラブは失敗しなかったでしょう。彼らは優れた実業家で、ビジネスを継続できたでしょう。しかし、再投資しなかったらこれほどの財務的成功は無かったでしょう。というのもこの競争の激しい市場で時代遅れの商品を売り続けることになったからです。

オーナーは如何に効果的に変化に対応するのか、第一に、変化はこの事業において避けられません。オーナーとして成功するには変化を受け入れることです。実際、変化を求めるくらいになるべきです。フィットネス業で競争力を持つことは会員の変わり行くニーズに応えることです。ほぼどの市場でも会員は飽きており、フィットネスを意識していますし、新しいものの最初の経験者になりたがっています。運動は誰にとってもある程度は退屈なものだということを覚えておいて下さい。飽きにくいものにすることは努力が要ります。

そしてあなたがオーナーとしてそれをしなければ、ほかの誰がするでしょう!

『金を稼ぐことはあなたが望むことをすることではなく、会員が望むことをすることです』

Reactive managerとProactive manager

先週、CHALCOというパーソナルジムを経営している息子の要請で愛知県の某GMS(General Merchandising Store:総合スーパー)のリニューアル計画への食と健康をテーマとしたフィットネスの提案に行ってきました。
先方は当方へのテナント出店が希望との由、双方のメリットを考慮してきっぱりとお断りをしてきました。改装業者の安易な発想に腹立たしい思いをしたのは隠して、今後のフィットネス業界のため、今後のGMS業態のために久しぶりに熱く語ってしまいました。結果的には現実にそのGMS内で運営されているデーケアーサービスとフィットネスの融合と展開をダイナミックに計画すべきと話したのですが、オーナーサイドの共感は少し得られたかなと自負しています。

このGMSのオーナーがそうだとは申しませんが・・・
経営者には二通りのパターンがあると『Making Money in the Fitness Business』は言っています。
周囲の環境に反応する環境反応型経営者(Reactive manager)と業界の傾向によく目を向け、市場に左右される前に変更を加える先を見る経営者(Proactive manager)です。
例えば典型的な新聞広告にしても、長期契約すると割安になります。しかしながらほとんどの経営者は翌月、ましてや6ヶ月や1年後にどんなマーケティングをしているのかわからないので、そういう契約はしません。
環境反応型の経営はマーケティングに限ったことではありません。
ここでは90年代のエアロビクスの衰退を例に挙げます。クラスのサイズは縮小し、調査を受けた市場のほとんどで、クラブ会員の総参加率は10%以下に減少しました。オーナー達は堅実なインストラクターを求めてますます奮闘しました。反応型経営者は、古くからのプログラムを修正し、どんなに損失を出そうとエアロビクスを維持しようとしました。
しかし、先を見る経営者のクラブでは、うまく行かないプログラムは新たなカーディオプログラムの提案とか新たなグループレッスンなどに置き換えられ、それによって追加料金を取ることができました。
スタッフ問題でも環境反応型経営者は問題に突き当たります。ほとんどの大きなスタッフ関係の問題も早めに対処すれば些細なことのはずです。例えば、クラブにはユニホームを着る方針があり、従業員手引きにも書かれているとします。ですが、経営者は環境反応型です。ある従業員がユニホームを着ずに来たので、経営者は少々ぼやきますが、基本的には見過ごします。そこで、その従業員はクラブの規則は少々逸脱してもさしつかえないのだなと思い込んでしまいます。大方の反応型はこれらのことを見過ごし続け、最後にはひどく憤慨します。そして結果的に静かな反応型からまったくの先読み型になり、その日のうちに誰かに責任を取らせようとまで考えます。この従業員とユニホームの件では、先読みしてそれが問題になる前に対処しないのは経営者はNOということを放棄しているのです。後で従業員の違反行為が大変なことになったときに過剰反応するばかりなのです。少々の規律違反は許されると思い込んだこの従業員は15分遅刻してくることになります。この従業員はまたいつもユニホーム規則のことで問題を起こすでしょう。というのも経営に一貫した、先を見た姿勢が見られないからです。経営者が怒り、衝突が起こった時にはもう損害は避けられません。この従業員を再教育し改善することは非常に困難ですし、多くの場合、支配人を変える方が、従業員全員を変えるより簡単です。同じことが会員による規律違反にも言えます。いつもダンベルをドンと置くなど、会員がする些細なことを反応型経営者は無視します。しかし、これらの会員は長い目で見れば、器具を損傷させるとか、おとなしい会員が怖がってやめるとか、最後には他の会員の足の上にダンベルを落として怪我させるなどして、ジムに金銭的損害をかけるのです。もしこれらの会員が最初のときに注意されていたり、辞めさせられていたらこれらの問題は無かったでしょう。先読みする経営者はもっと安心しています。反応型経営者は危機的状況になってから判断を下すのでいつも苦しんでいます。オーナーが先読み型になるには、それにより事業を先読みすることができるいくつかの計画があります。計画とは事業を前進させるための指針と目標のことで、利益という最終目標から逸脱させるものではありません。先読みすることはまた、時には計画からそれなければならないこともあるということです。もし近隣のあるクラブが倒産し中古の器具を安価で引き取れたり、会員をそのまま継ぐことができるなら、そのように行動することが先読みできることです。この例で先読みできるとは、資本改善のための基金の備蓄があり、自分の事業を脅かさない価格で多数の会員を受け入れることのリスクのことを理解するための、決まった財務計画が用意されているということです。反応型であるとは自分の事業の他の部分にどういう影響があるかを理解せずに会員を引き受け、器具を購入することです。

多くのオーナーは競合に反応して動き回ることに忙しく、儲ける暇などありません。競合が広告を出すと自分も出します。価格を下げると自分も下げます。売上が伸びなくなると動転して狂ったような特売をします。競合も何ら変わりません。広告を出しているのも同じ条件で、計画も無く、市場の現状や競争相手がしていることに反応しているのです。重要なことは競合にいちいち反応するのではなく、先を読んで行動することを身につける必要があります。これに当たり、計画立案の重要性を理解する必要があります。1年の年度経営計画、3年の中期計画、5年の長期計画、12ヶ月のマーケティング計画、スタッフ研修計画、開発システムと会員サービス計画を持つべきです。

『Proactive Managerたれ!』

チラシ販促について

チラシに限らず・・・

販促、広告についてはフィットネスクラブ経営では大切な要素です。因みに販促と広告では同じ意味ではなく本質的には違うものだという認識は重要です。

販売はSALES PROMOTION文字通り販売するためのさまざまな活動ですし、広告はADVERTISEMENT広く告知、公示することで販売のみの目的ではないということです。

ほとんどの認識は入会者を募るために販促をする。その手段としてちらし販促を実施する場合が多いと思います。

最近はインターネットの発達によってネット販促によるネット入会という手段、方法も随分と増加してきています。 今から約17~8年くらい前でしょうか・・・アメリカで『24HOURS』が破竹の勢いでその勢力を伸ばしている時、日本での展開を視野に入れ、当時の株式会社ピープル(現コナミスポーツ)にアプローチをかけてこられたことがありました。何度か首脳陣とミーティングを重ねましたが提携合意には至りませんでした。その時IT担当の幹部がネットからの入会者を現状(当時)の8%から50%以上にすることが使命だといっていたことを思い出します。

当たり前のことですが、販促は費用対効果で論じられることが多く、販促手段別到達率コストとか獲得コスト等・・・小生は株式会社ピープルの親会社であったマイカルで一時期販売企画部に所属していたのですが、やはりGMS(ゼネラルマーチャンダイジングストアー)の販促の主体はチラシ販促でした。その効果についての論議は永遠の課題だったように覚えています。

結論的には効果に若干の疑問はあっても一定期間出し続けるということが重要だという結論だったと思います。

チラシの内容を見て来店されることも重要ですが、今日も元気に我が社は頑張っていますという顕在、潜在顧客に対するアピールが何より大事だということです。

 

翻って、フィットネスクラブにおけるチラシ販促とは?を考察すると・・・ MMFB(Making Money in the Fitness Buisiness)の記述を紹介します。

『もし迷ったならそれは間違った道を行っているからだ』

新しいビジネスを思いついたり、規制のビジネスを再評価する時は自分の選択について何故そういう選択をしたかを良く考えましょう。失敗するのは元より成功しようの無いプランに基づいてやっているからです。こういうプランはたいてい誰かの取り繕ったような発想やほかの既存の企業をまねたアイデアを基にしています。多くのフィットネス業者は間違った例を模範にするため失敗してしまいます。例えば多くの経営者はいまだに芸術作品のごとくセミヌードのモデルの広告を出しています。モデルの見た目や服装は数年で幾分変わっていますが、広告は基本的に同じです。すなわち胸が大きく、とりわけ腰周りが小さく、本格的な化粧と服装。勿論ふさふさの髪も忘れないで。今日のモデルも例外なく平らで割れたお腹を見せています。経営者たちはこういったモデルの写真を潜在的女性会員の模範例として良しとしていますが、実のところほとんどのモデルの体型はクラブに来ている女性のほんの数パーセントだけが獲得できるものです。驚くのはこれらの写真を女性に見せると9割の人がセミヌードのモデルを使うのは気分を害するということです。実際私たちが話した内、幾人かの女性はこれらの写真を見ると申し込もうかという気持ちが無くなるといっています。それはこれらの写真を見ると、実際にクラブに加入する以前にきれいな体型をしていなければならないという気持ちにさせるからです。これらの広告はこの業界の歴史でもあります。新ジムや既存の施設を再生するなど、フィットネスビジネスを思いついたときに、一番難しいことはすでに標準とされていることとの決別です。

Making Money in the Fitness Businessについて

表題の『Making Money in the Fitness Business』は1999年に米国のフィットネスマネージメント社から出版された本の題名です。

16年前の当時、小生が所属していた旧ピープル/旧ナプス(現コナミスポーツ&ライフ)が日本のフィットネスビジネスを牽引していた時代でもあり、アメリカのフィットネス事情を知るべく結構頻繁にアメリカを訪れていました。ちょうどそんな折にこの本の筆者Thomas Plummerの存在を知り彼のオフィスを訪ねる機会を得ました。2003年12月2日に小生が独立した時の会社設立趣意書にはこのThomas Plummerの概念を目指したものと記しています。詳しくは追々述べていきますが、その序章に今から16年前とは思えぬほどのビジネス観が記されているので今回紹介させていただきます。

ポイントは5点です。

①フォーカス(焦点):今日のフィットネス市場で全ての人に対して全ての供給は無理です。ほとんどの主要な業種やマーケットは何でも屋から専門家へと進化しました。メーシーズやシアーズローバックのような小売大手もエディーバウアーやビクトリアシークレットのような専門小売店にとって代わられています。弁護士や医者も一般業務から狭い範囲に特定した専門家へと移行しています。フィットネス業界も同様に、将来に向け成長、発展しなければなりません。しかし、多くのオーナーはいまだに、「一施設で全てをこなす」を実践しています。

②数値による運営と経営:オーナーが機能的な事業計画を立てるときに利用すると役立つ公式や数値があります。例えばもしオーナーが、一人の会員からの収益、ロス率、各収益センターから予想される純益などを理解していればよりよいビジネスの決断をできるでしょう。これらはどれほどのクラブの出費が受取勘定でカバーされる必要があるのかや、新規の売上への依存を減らすためにクラブの収入の何パーセントが収益センターから来るべきかなどを決める重要な比率でもあります。事業の財務面をよりよく理解することで、いかに古い習慣から抜け出せるかを理解できます。

③スタッフ:これからの10年(因みにこの原稿は1990年代後半のもの)で、スタッフは扱いが最も難しい問題になるでしょう。あなたがいかに従業員を雇い、研修し、動機付け、解雇するかがあなたの成功度を決めるでしょう。ある時点でほとんどのジムが同じ設備とプログラムを持つようになるでしょう。クラブ間の差異はフォーカスの置き方と、ジム内で働くスタッフです。最良のスタッフを持つクラブが勝利します。

④サービス:まだ、会員サービスの定義と供給をどうするかには触れていません。真の会員サービスを維持するのは高くつくし、生み出すのは困難です。それもクラブオーナーの実業的な性格のせいです。実業家的なとは仕切りたがりということです。典型的なオーナーのまさしくその体質が、会員が提案したり、弱点を指摘したりする妨げになります。繁栄するためには会員サービスを単に設備のそろった大きな部屋とか無料のコーヒーとかいったことを越えたところで定義していかなければなりません。会員サービスは会員に対してどれほど無料物を提供しているかではありません。それは会員が利用できるプログラムやサービスそして施設の質とイメージです。

⑤マーケティング:伝統的なフィットネスのマーケティングはアピールに限界があって今はうまくいきません。この国では92%の人がヘルスクラブに足を運んだことが無いと見られています。典型的なフィットネスのマーケティングはフィットネス経験のある8%に受けるだけで、クラブの潜在的市場先としての92%に対してはなんの効果もありません。

フィットネス業界は全体としては問題視されている多くの間違った思い込みを取り除いています。この本ではこれらのフィットネス事業の迷信をに明らかにします。例えば、ほとんどのオーナーは典型的な会員希望者は価格のみを気にかけていると強く信じています。何故それを信じ、自分らの事業計画の基本にするのでしょうか。明らかにおかしいのに!値段に刺激される人はいます・・・一人が何を買い、どう生きるかの決め手の要素ですから。しかしより良いものを求めてよりお金を出す人も同じくらいいるのです。ジオメトロ(アメリカの大衆車)もあればベンツもあります。ノードストローム(高級百貨店)もあればウォールマート(安売小売チェーン)もあるのです。問題はオーナーが信じている、世界中の人は全て値引きを求めるウォールマート型だという間違った前提です。大型のフィットネスクラブチェーンが広告でこの思いこみをみせていて、他のものもそれに従っています。消費者に価格のことを考えさせているのは価格そのもではなく、価格設定や販売、マーケティングのシステムです。この間違った前提への信仰のため、大半のフィットネス施設のオーナーにとって価格の付け方が20年以上も変化していません。私は変化は可能だし、この間違った前提は真のビジネス原則へと変えることも可能だとわかっています。また変化が痛みを伴うこともわかっています。他の業界においても、変化とは自分が変化を進めると他のものたちとぶつかることになることを意味します。誰かがしなければなりません。願わくば、この本を読まれた方がまだ未熟なフィットネス業界を次世紀へと発展させればという思いです。

Thomas Plummer,Frisco,Colorado  1998年8月

『温故知新』・・・現在はイオングループに吸収されたマイカルグループの子会社としてスタートしたピープルから始まった小生のフィットネス人生も今年で42年(転勤のためブランクあり)・・・Thomas Plummerの言う次世紀も17年過ぎました。小生の経験と先進国アメリカのフィットネスの先達の知識を これから伝えて行きたいと思います。日本のフィットネスビジネスを大いに変化させ、発展させる一助になれば幸甚です。

退社問題

大学を卒業できないまま…もう43年前の話ですが、早稲田大学教育学部教育学科体育学専修を2単位不足して卒業できませんでした。卒業は当該年の9月でいわゆる半年留年でした。

当然一般的な就職をすることなくその当時流行していたボウリング場に勤めてプロボウラーを目指しました。

これが始めての就職で、プロテスト直前にボウリングのボールを磨いていて誤って左足の親指の上に落としてしまい骨折!

次はゴルフのプロショップをやろうとしてゴルフ場に就職、毎日営業前と営業後に研修生とコースを回りゴルフを覚えました。

その間に父親が亡くなり、父の葬式に妹が勤めていた旧ピープル(現コナミスポーツ)の上司が会葬に来られ、ピープルへの就職を勧められそのまま就職!

これが三回目の転職で、親会社の旧ニチイ(マイカルに改称、現イオン)のパラダイムの中で9種、9業種の仕事をさせて頂き今日のビジネスマンとしての礎を作りました。

9番目の仕事が再びピープルへ戻ると言うものでした。

そのマイカル時代のなかでも26歳のときにアメリカの『アスリートフット』というスポーツシューズの専門店を立ち上げるという仕事を今でも師匠としてお付き合いさせて頂いている(現在弊社の監査役)真田幸昌氏とさせて頂きました。

その真田さんの教えを今も良く覚えています。

二人でアスリートフットをスタートさせる時に

「米澤、いつまでも俺と一緒に仕事ができるとは考えるな!何時か別れるときがある。その時、どんな別れ方をするかが問題だ。会社も同じ、何時か離れるときが必ず来る。その時、どんな離れ方をするかそれが問題だ。何時でも会える、何時でもその会社に行ける。そんな別れ方、そんな離れ方が大事だ!」

と言われたことです。

コナミスポーツを離れてヘッドハンティングの会社の紹介でNASの役員を8ヶ月、その後独立して今の会社を立ち上げてからも当事者ではなく、経営者の立場でこの10有余年間を見たとき、弊社を去った人は数多くいますが何人がまた気軽に会社を尋ねてくれる辞めかたをしたかの視点でみるとその後の生き方に興味をそそられます。

逆な見方をすると会社は平気で退社した人を迎えられる会社で無ければいけないということかもしれません。

因みにNASには何度もお伺いしましたが、コナミスポーツには一回も行ったことがありません!